メディア情報 2022.05.01 NEW

【ネタバレするとやりにくい?】


企業におけるコーチング研修は、管理職対象に行われることが大半です。上司が部下育成
においてどう関わると効果的かといった観点からコーチングを学んでいただきます。しか
し、しだいに、受講対象が広がっていくこともしばしばあります。管理職でなくても、コ
ーチングを知っておくと良いのではないか?
社内、社外のコミュニケーションにも幅広く使えるのではないか?と感じていただけるよ
うです。部下を持たない社員の皆さんにも、コーチング研修を実施しようというお話にな
ったりします。

ところが、そうなると、管理職の皆さんからはやや不安そうな声があがることがあります。
「我々がやっていることの手の内が、部下にも知られてしまうのは、なんだかやりにくい
ですね」。ネタバレすると思うと、コーチングを実践しにくくなるとおっしゃるのです。
お気持ちは、なんとなくわからなくもないのですが、コーチングの目的を十分ご理解いた
だけたら、むしろ、より効果的だと感じていただけるように思うのです。

コーチングとは相手の可能性を心から信じて、相手の目標達成を支援していくコミュニケー
ションです。何か姑息なテクニックを用いて、こちらの意図する方向に相手を誘導するもの
ではありません。相手をだますものでも、相手を都合よくコントロールするものでもあり
ません。相手を尊重し、相手とのより良い関係を作っていくものなのです。

そう考えると、双方にとって、有益なコミュニケーションとは言えないでしょうか。部下
が「上司は自分の目標達成と成長のために、関わろうとしてくれているんだ」との意図を
理解できたら、より自分自身も自発的になろうと思えるのではないでしょうか。

しかし、残念ながら、コーチング研修を導入したことで、かえって、仕事がやりにくくな
ったという事例も少なからずあります。「以前はすぐに指示を出してくれたのに、最近は
質問攻めにされるだけで、管理職が何も決断しない。かえって現場が混乱するようになっ
た」などの声もあります。コーチングの「やり方」だけにとらわれ、「目的」を見失って
しまうと、こういうことも起きてしまいます。

相手の目標達成、成長のために関わるという「目的」を忘れてはいけません。そのために
は、相手の存在を尊重し、信頼することが前提です。これらのことを、上司と部下が共に
理解することによって、より一層コーチングは機能します。コーチングとは何か、その目
的は何なのかを正しくご理解いただき、成果につなげていただけると嬉しく思います。


企業や人の育成でお困りの方はお気軽にご相談ください

松下幸之助は、事に当たり「深刻に考えず、真剣に考える」ことが経営では大切であると言っています。
自分でコントロールできないことを手放し、コントロールできることに集中するということではないでしょうか。
しかし、何事も一人で解決するには限界があるといわれています。一緒に解決策・打開策を考えませんか。