あけましておめでとうございます。
いつもご高覧いただき、まことにありがとうございます。今年もどうぞよろしくお願いい
たします。
こうして毎年、絶え間なくコーチングをお伝えする機会をいただけることを、本当に有り
難く思います。一時のブームのように言われた時期もありましたが、昨今、「やはり、こ
れからの時代はコーチングが必須」と言っていただくことも増え、嬉しく思っています。
学んでくださる方が増えることで、また様々なご質問が私のもとにも寄せられます。
とりわけ、「コーチングの前提は『相手の可能性を信じる」と言っても、信じられない時
がある。どうしたら目の前の相手を信じられるようになれるのか。スキルやコツがあれば
教えてほしい」といったお声が届きます。
確かに、様々な方と接していると、「この人はもうここまでが限界なのかもしれない」と
正直思ってしまう瞬間もあります。コーチングで一番難しいのは、スキルよりも、「相手
の可能性を信じる」あり方に立ち続けることだと実感させられます。いつも、目の前の人
からコーチとしての資質を問われているような気がします。
「信じる」ことに何か特別なスキルやテクニックがあるわけではないと思っています。コ
ーチが「そんな可能性があってもいい」と思って相手と向き合うだけです。例えば、自分
自身のコーチが「あなたはきっとできるよ。
信じて応援するよ」と思って関わってくれるのと、「今のレベルがあなたの限界かな」と
思って関わってくれるのとでは、どちらがより前向きな気持ちになれるでしょうか。「よ
し!チャレンジしてみよう!もっと自分を高めよう!」と思えるでしょうか。やはり、前
者の関わりのほうが、前向きな行動につながりやすく、成果につながる確率が高くなるの
ではないでしょうか。
もちろん、現実的なことを考えると、コーチも半信半疑な時もあります。それでも、相手
の前進につながる可能性が高いほうを選んで相手と関わります。信じないよりも信じるほ
うが、相手が伸びる可能性は確実に高まります。「信じる」ためのコツがあるとすれば、
「誰しも今のレベルよりさらに高いレベルに成長できる。そんな可能性があってもいい」
と思って相手と向き合うことではないかと考えています。
そして、「人を信じられる自分」であるために、日々、自己基盤強化に取り組むことと、
後はもう実践あるのみです。千本ノックのように、人と向き合って、コーチングをしてい
ると、「人って本当にすばらしい!」と心から思える瞬間に必ず出会えます。そんな喜び
を一人でも多くの方に感じていただけるように、今年も元気に活動します。
松下幸之助は、事に当たり「深刻に考えず、真剣に考える」ことが経営では大切であると言っています。
自分でコントロールできないことを手放し、コントロールできることに集中するということではないでしょうか。
しかし、何事も一人で解決するには限界があるといわれています。一緒に解決策・打開策を考えませんか。