あけましておめでとうございます。
いつもご高覧いただき、まことにありがとう
ございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年も、多くの研修、講演の機会をいただき大変忙しく動きました。貴重な機会をいただ
けることに心から感謝いたします。
昨年は特に、学校様からのご依頼が復活し中学生、高校生の皆様にコーチングの考え方
をお伝えする機会が多くありました。
講演後の感想文には、「夢は叶わないと思っていたけれど、叶うかもしれないと思った」、
「あきらめていたけれど、夢を叶える方法は一つではないとわかった」といった言葉が多
く綴られていて、嬉しいようなせつないような気持ちになりました。ネガティブな気持ち
でいる子どもが多い中、時々とても前向きな子どもにも出会えます。
先日も、コミュニケーション講座でおもしろい出会いがありました。講座では、参加者の
皆さんと一緒に何かを作ったり、課題に取り組んだりする演習を行うことがあります。簡
単にできることだと学びにつながりませんので、意見交換したり協力し合ったりしないと
できない少し難しい課題を準備します。
やり始めてすぐに、「これって無理だよね」とあきらめモードになるお子さんがいます。
その一方で、「何これ?難しい!おもしろい!」と、うまくいかないことを楽しむお子さ
んもいます。「何か絶対に解決法があるはずだよ」と皆を動機づけるお子さんもいます。
この違いはどこからくるのでしょうか?
講座後、お子さんの一人と話していて、とても興味深い話が聞けました。
「うちのお母さんがちょっとおもしろくて、自分が『ヤバイ!遅刻しそう!』ってなって
る時に、『よかったね』って言うんです。
『今、気づいてよかったね。まだ間に合うよって。『今のクラス、最悪!』って言ってる
のに、『よかったね。最高だとクラス替えの時、すごく辛くなるよね』って感じなんです」
もちろん、この子は最後まで前向きに取り組んでいたお子さんです。恐ろしくポジティブ
なお母さんですね。ネガティブな気持ちは否定せず、そのまま受けとめてあげることも大
切ですが、ここまで一貫してポジティブな反応が返ってくると、お子さんの思考回路も自
然と前向きになっていくのでしょう。
これは、家庭の中だけのお話ではないような気がします。組織やチームの中でも、日頃、
かけている言葉が、メンバーの思考回路に大いに影響を与えているのではないでしょうか。
今年も、人を力づけ、成果につながるコミュニケーションを広くお伝えしていきたいと思
います。
松下幸之助は、事に当たり「深刻に考えず、真剣に考える」ことが経営では大切であると言っています。
自分でコントロールできないことを手放し、コントロールできることに集中するということではないでしょうか。
しかし、何事も一人で解決するには限界があるといわれています。一緒に解決策・打開策を考えませんか。